土曜日, 12月 02, 2006

交渉


会議が終わり、口々に"see you!!"と笑顔を振り蒔きつつ議場から人々が消えてゆく。
長い交渉ごとを負え、恐らくはほとんどの者がこの24時間以内に家族に迎えられる。
どんなに難しい顔をしようと思ったって自然と笑みがこぼれてしまう。

議場に残ったのは比較的便の遅い日本のデリゲートのみとなった。
和やかに時間が過ぎていく。
議長席に座っておどける者、記念写真を撮る者、黙々と仕事を続ける者。。。
その中に、スイッチを叩く練習をする者がいた。


大会議場では、2人に1つの割合でマイクがあてがわれている。
そのマイクには大抵小さなスイッチがついている。
話す前に押してONとし、話し終わるともう一度押してOFFにする。

一方、会議にはなにかしら利害が絡むため、議論がヒートアップすることがよくある。
そういう時、ものすごい勢いでこのスイッチを叩く輩がいる。

おそらくは1cm2くらいの小さなスイッチを4~50cm上から勢い良く叩く。
結構難しい。私も試してみたが上手くいくのは5回に1回くらいか。

しかし、件の彼は百発百中。
"I request your apologize!!"(謝れ!!)などと激昂して子供じみたことを叫びながらも、決して外さない。

大したものだ。

厳しい交渉に望むとき、使えるものは何でも使うものだ。
アクションもまた然り。

私も少しマイクを叩く練習をしておくべきなのかもしれない。

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